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Channel: アモーレ・カンターレ・マンジャーレ
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映画「新聞記者」見てきました

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小生がよく立ち寄らせていただくブログで、映画「新聞記者」を紹介された。また知人の何人かがすでに見に行っていて、よかったと聞き、なんとか見たいと思っていたが、先日ようやく見に行くことができた。

  

 さて、ネタバレはご法度なので映画の内容については控えるしかないのだが、結論からいえば、ものすごくいい映画だった。それも楽しいとかそういうのでなく、考えさせてくれるという点で。

 もちろん、この映画の題材はきわめてデリケートなもので、参院選直前によく公開されたという声もある様子。

 

 だが、この映画の中で出てくるエピソードはいずれもどこかで見たような・・・という既視感のあるものばかり。

 そしてそのニュースがその後どうなっていくのかもリアルに展開されている。中には海外のメディアの扱いと国内の扱いの差がこんなに違うの? という事件そっくりなものも。

 

 だから、この映画は小生の認識で言えば「限りなくノンフィクションに近いフィクションだ」という印象を持った。

 ついでにいえば、現政権に対しどのようなイメージを持っているかによってこの映画の評価は大きく変わるだろうし、逆にいえばこの映画でイメージが変わる人もいるかも。

 

 映画の中では原作となった本の著者でもある、東京新聞の望月記者もリアルに登場する。彼女に対する官房の対応は有名だが、それに対しアメリカのメディアでは「日本は独裁政権? 」とまで報道されているが、少なくとも大マスコミでそうした扱いはない。

 そういえば、このネタ元は政府からのリーク? みたいな話もまた映画でも出てくる。

 

 これまた既視感のあるものだったりして・・・

 さて、話を進めよう。物語はなんとも重苦しく進み、映画のラスト近くに松坂桃李の上司の田中哲司がいうセリフが強烈な印象を残してくれた。これから映画をご覧になる方にはぜひ味わっていただきたい。ある種、この映画が凝縮されているような・・・

 

 官僚にとってその使命は何なのか、この国にとって最優先されるものは何なのか・・・考えさせられるシーンでもある。

 そしてラストのシーンは、きっと見る人により結末は別のものになるのでは・・・とも感じた。これもまた、いろいろな余韻を味わわせてくれるものだった。

 

 話はトピズレになるが、改めて内閣府とか新聞社がウルトラブラック企業だという当たり前のことを認識してしまった。

 ついでにこれまたトピズレだが、内閣府に勤務する人たちってやりがいとかを感じながら仕事ができているのだろうか・・・なんて。

 

 平日の深夜にもかかわらず、それなりに混んでいたことも象徴的だったが、いつになく静かに車に乗り込んだ小生である。


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