新年になって偶然知った番組がある。それがBSテレビ朝日の「昭和のクルマといつまでも」だ。内容は、昭和の車に30年以上乗っていらっしゃる方を取材し、その車との歴史やエピソードなどをお聞きしながら、走らせるというもの。
佇まいとしては、同じテレ朝の「ポツンと一軒家」に近いような構成内容だが、ポイントは「昭和の車に30年以上乗っている」という条件。
だからいくら古い車でも、手に入れてから5年なんてのはダメで、いきおいその車に長く乗ってきたストーリーがあるわけで、そこが面白い。
また長く維持するためのご苦労などもあり、押し掛けとか今では見られなくなったシーンもあったりする。
先日の放送では昭和29年式の日産のオースチンのノックダウン車が登場。オヤジ世代には懐かしい突然飛び出す外付け方向指示器が・・・
今でもこの方式は問題なく車検は通るらしいが、そもそもそれを知らない人が多いので、さらにウインカーもつけてもらえますかと言われて、つけていたりしていた。
また別の日には、ご主人と奥様が同じ型の古いブルーバードに乗ってカップルで走らせたり・・・またその奥様の車が限定の女性仕様だったりとか、ほんとにおもしろい。
冷静にみれば、これらの車はメンテが大変な上に毎年車検だし、クーラーはもちろん、オーディオもなかったりするわけで、快適とは程遠いのも事実。
それでもなお、乗り続けている方なりの愛着や手放せない理由が深くしみこんでくる。いい番組だと思う小生である。
先日の放送では、新車で購入したコロナを55年間乗り続けている方も登場した。東京五輪の翌年に作られた車だ。
今年東京五輪があるかどうかは別にして、今年作られた車に55年乗り続けられるかと言われれば、電動化の流れなどで生き残られるかとも・・・
小生がガキの頃、実家には明治生まれの祖父母が同居していた。明治・大正・昭和と三代に渡り生きてきたんだよなあ・・・と思ったが、考えてみればそれと同じ歴史を小生も踏んできたんだと・・・
個人的は昭和なんてちょっと前のことと思っていたが、昭和64年の車だってすでに30年以上経っているんだと・・・
新しモノ好きの小生には30年同じ車に乗ることは考えられないが、こういう方々の体験談には思い切り興味がわく。
こういう番組が面白くなったのも、小生が歳のせいかも・・・