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Channel: アモーレ・カンターレ・マンジャーレ
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喬太郎・扇辰二人会

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先日、扇辰・喬太郎の二人会が行われるというので出かけてきた。この二人は同期というが、個性もまったく異なり好対照でありつつ、それぞれお気に入りの噺家である。


 調べてみたら2012年にこの会に来て以来で、久しぶりである。必ずこの会は二人が一席ずつネタおろしをやることになっているようだ。
 さて開口一番は、扇辰の弟子の辰のこ、「子ほめ」だった。声はよく出ているが、テンポがもうひとつ。小辰の弟弟子だし、扇辰のところだからきっと育つだろうと。

 そして扇辰の登場だ。一席目は・・・おお「たがや」だ。相変わらず、江戸前の口調が切れ味よく、声がなんとも心地よい。
 テンポで聞かせる噺だけに、こういう噺が気持ちいい。やっぱり、こういう正統派の噺家って好きだなあ・・・と。

 続いて喬太郎の登場だが・・・うん? 「抜け雀」・・・じゃあなさそうだぞ・・・と思って聞いていたが、改作で「抜けガヴァドン」という噺だった。
 ガヴァドンとは、ウルトラマンに出てくる怪獣で、子供が土管に書いた落書きが怪獣になるというもので、それを抜け雀と合体させた喬太郎ワールド全開の噺。


 すっかりやられてしまったところで中入り。さあこれからネタおろしの一席だ。まずは喬太郎の「三年目」だ。
 この噺、生で聞くのは超久しぶりかも・・・ストーリーはシンプルでやる人が少ないのもむべなるかなであるが、そこはそれ喬太郎ワールドで、しっかり女性を演じて前妻の可愛らしさもよく出ていた。

 さすがに喬太郎、古典は古典でしっかりこなしてくれる。満足したところで、扇辰の登場。今回は「田能久」だ。
 この噺も珍しい。やはりこれといった山の作りにくい噺だし、生で聞くのも久しぶりだ。とはいえ、扇辰の軸はやはりぶれない。

 しっかりした骨格の正統派落語・・・なんて気持ちいいんだろうって。同期で好対照のいわばライバルの磨き合い。
 久しぶりに快心の落語会だったような・・・ただ、唯一辛かったのが、こちらの座席。どうも国立演芸場の座席は小生には合わないようで、帰ってから足が筋肉痛になってしまった・・・(汗)

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