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Channel: アモーレ・カンターレ・マンジャーレ
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熱海駅のこと

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母の一周忌などを通じ、このところ毎週のように田舎に所用で帰っている小生。時間のことや体力的なこともあり、電車で往復することが多い。


 時間があえば、踊り子号を使用する。これだと、東京から乗り換えることなく実家の最寄駅まで一本で行けるので便利だ。
 ただし、朝一番で用事があるときなどは新幹線を使い、熱海で乗り換えることになる。先日も、そんな日程になり、熱海に着いたのが朝の7:16。

 そのとたん、強烈なノスタルジーに襲われた。そう小生にとって熱海は特別な駅なのだ。ガキの頃は踊り子号が今ほどなかったので、東京に出るときは熱海から新幹線だった。
 また修学旅行で京都方面に行くときも、熱海から新幹線だった。さらに、熱海の駅のホームでは駅弁を売っていた。

 田舎から出て行くときに、初めて駅弁があるのが熱海だったのだ。どうってことない幕の内だったが、小生にとっては都会の味だった。
 そう、「熱海は都会への入口」だったのだ。今でも大学受験で、一人寒いホームに立って新幹線を待っていたときの光景が浮かぶ。


 また伊豆急に乗り換えて、各駅停車でトコトコ行くのが、単線での待ち合わせもあり、やたら長い・・・
 高校生になって小生は、初めて電車通学となった。ダイヤの関係もあり、毎朝同じ車両に同じお客さんの顔があった。そんなローカル線から、都会への入口になったのが熱海ということになるわけだ。

 今回、そんな熱海も新時代を迎えることになった。写真をご覧いただこう。熱海から出る東海道線の行先は「古河」である。
 東京・上野ラインが開通したことで、東海道線と東北線が直結し、なんと古河まで行く・・・すごい時代だ。

 新しい顔の熱海という一方で、小生にとってはいつまでも都会への入口の熱海でもある。都会で立身出世を志し、高校卒業とともに東京へ出た小生。
 そこから、愛知・東京・神奈川・東京・埼玉・神奈川・京都・東京・茨城・神奈川・東京と異動したが、残念ながら途中から窓際続きとなった。

 今の職場が会社員としては最後になるが、そんなことはたいしたことではないよ・・・熱海駅は小生にそう言ってくれているように思った。

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